Marketing book

株式会社フィードフォースでBtoBのマーケッターやってます。マーケティング全般、アドテク、ソーシャル系などを思いのままに書いております。歴史が好きなので、強引に歴史とビジネスを結びつけたりします。

カスタマージャーニーマップを作ってみて思ったこと

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あるセミナーでカスタマージャーニーマップの話を聞く機会がありました。
その内容に感銘を受け、自分もカスタマージャーニーマップを作ろう!と思い立ったので、
その翌日からカスタマージャーニーマップの作成に取り掛かった次第です。

実際にカスタマージャーニーマップをどうやって作ったか、
どんなことがわかったのか紹介したいと思います。

提供しているサービスがBtoBなので、B向けのカスタマージャーニーマップです。


カスタマージャーニーマップの枠組みを決める

まずは枠組みを作ります。

  1. 課題認識~受注までの検討プロセスを洗い出す
  2. ステークホルダーを洗い出す
  3. タッチポイントを洗い出す

マップのイメージはこんな感じです。
愛用のnu boardで書いてみました。雑な感じですいません。。

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こんな感じのやつをExcelで作りました。
たぶんExcelで作るのが一番作成・管理しやすいと思います

まずは顧客の検討プロセスを洗い出します。
大きく分けると、マーケティングフェーズと営業フェーズに分けられます。

顧客はそのサービスを使いたくてサービスを利用するわけではありません。
CVRを改善したい・流入を増やしたいなどの目的があり、それを解決するためにサービスを使います。

カスタマージャーニーマップもその視点を忘れずに考えないといけません。

課題認知、課題の解決案を検討、サービスの選定、サービスの比較、など検討プロセスを洗い出していきます。


次は、ステークホルダーの洗い出しです。
これはそんなに難しくありません。
決めた検討プロセスの中で、関係する人を全て洗い出します。
役員、部長クラスの人、担当者、など受注までに関わる人を明らかにしていきます。
他にも、コンサルタントや広告代理店の人など外部の人が影響を与える場合もあるので、
必ずしもその会社の内部の人だけで決定するわけではありません。

最後に、タッチポイントを洗い出します。
各メディア、自社サイト、セミナー、営業など、顧客とのタッチポイントを全て洗い出します。
タッチポイントを見落としてしまうと意味がないので、考えられるものは全て出しましょう。
あまり細かくしても管理が大変になるので、括れるものは括っていきます。
例えば、展示会毎に分けるのではなく、「展示会」でまとめてしまうなどです。


以上3つのことが決まることで、カスタマージャーニーマップの枠組みが出来上がりました。

各項目の内容を埋めていく

枠組みができたら、各項目の内容を埋めていきます。
検討プロセス毎に、ステークホルダーが何を考え・どんな行動をするのか記入していきます。
顧客の立場になって考えることが大切です。

ここから営業メンバーにも相談しながら進めてもいいのですが、私はあえてマーケティング側のみで考えました。
マーケティングとして、営業の現場をどれだけ理解できているか試したかったからです。
まずは、マーケティング側だけで考えることをお勧めします。

タッチポイントのところは、各検討プロセス別に接点の強弱だけわかるようにしました。
Excelで作成したので、セルを色分けしビジュアル的にわかるようにします。
接点が強いところは、濃い青・接点があるけど軽い接点の場合は薄い青、ほとんど無い場合は無色。

例えば、課題認知段階だと展示会やセミナーが強いタッチポイントになり、
見積もり段階だと営業が強いタッチポイントになります。
見積もり段階で、展示会で情報収集することはまずありません。

各項目の内容を埋めていく作業が一番時間がかかります。
ある程度営業の現場を理解していたので、作業時間はチーム内での確認なども含めて5時間程度で終わりました。

これで、カスタマージャーニーマップの叩きが出来上がりました。
次は、「壁」を見つける作業を行います。

検討をやめてしまう「壁」を洗い出す

カスタマージャーニーマップを見ながら、検討をやめてしまうポイント・「壁」を探し出します。
例えば、そもそもそのサービスを知る機会が少なくて検討に至らない、
ステークホルダーが多くて担当者が社内調整できない、代替手段を検討してしまう、、、など、様々な壁があります。

この壁を明らかにし、なぜ知る機会が無いのか・検討をやめてしまうのかを、
カスタマージャーニーマップの中に壁になる理由も含めて記載していきます。

私達の事例を紹介しますと、データフィード最適化サービスを提供しているのですが、
そもそも課題解決方法の検討の時に担当者の選択肢の中にデータフィードが入っておらず(いきなり壁ですね)、
もっと「データフィード」そのものを知ってもらう必要があるのでもっと○○しよう、 という話になりました。

このように、どの検討プロセスで誰がどんな「壁」に突き当たるのかを明らかにしていきます。
これで、検討プロセス・ステークホルダー・タッチポイント・検討プロセスの「壁」が、
カスタマージャーニーマップに記載されました。

営業メンバーとディスカッションする

作ったカスタマージャーニーマップの視点が偏らないように、
営業メンバーに見てもらいながら、ディスカッションをします。

特に検討プロセスの後半を中心に見てもらいます。

このディスカッションはとっても重要です。
顧客の検討プロセスは妥当か、各項目の内容はよくある話なのか、ディスカッションをします。
もし全然違うようであればすべて最初からやり直しになるし、
そもそも顧客のことを理解できていないってことにもなります。
その場合は、営業同行する・営業からヒアリング機会を増やすなど、顧客のことを理解する努力が必要です。

幸いにも、今回作成したカスタマージャーニーマップは、営業の実感と大きなズレはありませんでした。

このディスカッションの中で、営業メンバーも営業活動の中での壁が見えてきます。
検討プロセスでの「壁」が目で見えることで、
・もっと担当者にこういう情報をこの段階で提供する必要がある
・上長にはサービスを○○の視点で提案しないといけない
など、いつどこでどんなコンテンツ(情報)が必要かわかります。

営業メンバーからの指摘も反映させて、よりリアリティのあるカスタマージャーニーマップに仕上がりました。

マーケティング・営業活動の見直しをする

カスタマージャーニーマップを作ることが目的ではありません。
カスタマージャーニーマップを作って「壁」を見つけて、改善しないと意味がありません。
改善できないのであれば、作る必要は無いのです。

ここまでくると、
いつどこで誰に向けてどんなコンテンツ(情報)を提供すればいいかがわかります。

あとはひたすら改善です。
WEBサイトにこんなコンテンツが足りない、展示会での訴求が間違っていた、
訪問時の説明資料にこれが足りない、など改善点がいろいろでてきます。
すぐできるもの・時間がかかるものとありますが、地道に進めていくだけです。


定期的に見直しをする

カスタマージャーニーマップは、一度作って終わりではありません。
市況・競合の動向・代替サービスの出現などで、検討プロセスはすぐに変わります。

なので、定期的に見直す必要があります。

私達は、3ヶ月に1回見直しをしよう、と決めました。
そこで見つかった新たな「壁」に対して、改善をかけていきます。

カスタマージャーニーマップを作ってみて思ったこと

時間はかかりましたが、個人的には作って良かったと思います。
カスタマージャーニーマップを整理していく中で、
検討プロセス毎のタッチポイントが明確になり「壁」もわかります。
何が不足しているかが明確になるので、多くの改善案がでてきました。

カスタマージャーニーマップという、ビジュアルで確認できるので、
自分も理解しやすいし、まわりにも説明しやすく、何を改善すればいいか共通認識を得やすいです。
営業メンバーとのコミュニケーションにも非常に有効です。

作成するのに時間がかかりますが、ぜひ1度作ってみてはいかがでしょうか?