兵は拙速を聞くも、未だ巧久を聞かない
孫子の兵法書の言葉です
個人的に訳しますと、
「速くやってうまくいくことは聞いたことあるけど、ゆっくりやってうまくいったって話は聞いたことない」
という感じになるかと思います。
そうです、スピードって大事だよねって話です。
経験が増えるほど、スピード感が鈍るのではないか?
経験が増えるほど、スピード感って鈍るんじゃないかという仮説です。
経験が増えるとスピード感が上がりそうですが、実際はどうなのか?
確かに、作業のスピードは上がると思います。
しかし、「やった方がいいこと」へのスピードってきっと鈍ります。
作業が遅いのではなく、決断が遅くなるからです。
やった方がいいことって、今すぐやらなくてもいいものであり、
やった方がいいこと = まわりがやってないこと でもあります。
そういうのが、後々の差別化やビジネスのブーストに繋がっていくわけです。
やったことがいいことをやろうとする時に、
経験を積むことで、急いでやることのデメリット(できない理由)がたくさん見えてきて、
それがスピード感(決断するスピード)を鈍らせているんじゃないかと思う次第です。
ちょっと離れた視点で意見をもらうと、急いでやることのデメリットやできない理由があまり見えないので、
当事者からするととんでもないスピードを要求されたりします。
でもそれがきっと正しいスピード感なのです。
孫子が言うとおり、やる必要があるのであれば早いほうがいいのです。
遅くやる意味がありません。
しかし、これは簡単そうで難しい。
誰もが経験によるしがらみを抱えています。
これを打破するには、意識的に経験のしがらみを外すしかありません。
とは言ってもそれも難しかったりするので、
そんな場合は、ちょっと離れている立場の人にアドバイスを意図的にもらうのは非常に重要だと思います。
まさに背中を押してもらう感じです。
社外取締役にはきっとこういう役割も求められるんだろうなって。
兵は拙速を尊ぶ
早ければいいということでもありませんが、
これだけ変化が激しい時代において、スピードそのものに大きな価値があるのではと思います。
やる必要があることであれば、すぐやろう!